元職人がぶっちゃける、人工芝の施工費用のリアルな相場と「激安業者」の裏側

「庭を人工芝にしたいけれど、業者に見積もりを取ったら高すぎて驚いた……」
「ホームセンターで材料を買って、自分でやれば安く済むんじゃないか?」

もしあなたが上記のような考えを持っているなら、この記事を読んでみてください。

実は私、元々は人工芝の職人です。過去には何百件もの庭を見てきましたし、同じ数だけの見積もり書を見てきました。

管理人

はっきり言って、人工芝の費用はピンキリです。

DIYなら10万円以下で済むものが、プロに頼めば30万円を超えることはよくあります。

「うわ、高い!」と思うお気持ちはよくわかります。でも、その金額の差には、プロだからこその「決定的な理由」があるんです。

今回は、「施工費用のリアルな内訳」と「激安業者に頼むとどうなるのか」を、包み隠さず正直にお話しします。

これを読めば、提示された見積もりが「適正価格」なのか、それとも「ぼったくり」あるいは「手抜き工事のサイン」なのかがわかります。ぜひ参考にしてください。

目次

【結論】庭を人工芝にする費用はこれくらい!

まずは、一番気になる「結局、いくらかかるの?」というお話から始めましょう。

わかりやすく、一般的な一戸建ての庭(30㎡・約9〜10坪)を例に出しますね。

私の経験と今の市場相場から弾き出した「リアルな総額」はこんな感じです。

DIY【費用の目安(総額)】
 約6万円
【1㎡あたりの単価感】
 約2,000円
【内訳】
 ・人工芝:約1,500円/1㎡
 ・防草シート:約300円/1㎡
 ・釘など:約300円/1㎡
【特徴】
 とにかく安い。しかし、労力がかかり、仕上がりは自分の腕次第。
専門業者【費用の目安(総額)】
 約36万円
【1㎡あたりの単価感】
 約12,000円
【内訳】
 ・人工芝:約3,700円/1㎡
 ・防草シート:約300円/1㎡
 ・下地材:約300円/1㎡
 ・釘など:約300円/1㎡
 ・土掘削作業費・土廃棄費用:約1,000円/1㎡
 ・人件費:約6,000円/1㎡
【特徴】
 高いが、DIYよりも良い景観が持続する。ただし、業者の腕次第で10年持つ場合もあれば、4年程度でダメになってしまう場合もある。

ざっくり言うと、「自分でやれば6万円、プロに頼めば36万円」

この「30万円の差」をどう考えるかが、成功と失敗の分かれ道になります

管理人

「え、こんなに違うの? じゃあDIY一択だな」と思ったあなた。ちょっと待ってください!

どうしてプロに頼むと、そんなに費用が高くなるのかを知ってから判断しても、決して遅くはありませんよ。

なぜそんなに高い?見積もりの「半分」は芝代ではない

多くの方が誤解されていますが、業者の見積もりの半分以上は「人工芝そのもの」の値段ではありません。

管理人

じゃあ何が高いのか?その答えは「人工芝の下」にあります。

職人が一番汗をかくのは「下地作り」

私たち職人が現場に入ったとき、最初に何をすると思いますか?

いきなり芝を敷くわけではありません。まずは、ひたすら「土」と格闘します

  1. 雑草を根こそぎ掘り起こす
  2. 表面の土を数センチ削り取る
  3. 砕石(砂利)などの下地材を敷き詰める
  4. 転圧機という重たい機械で地面を締め固める

この作業だけで、庭の広さによっては丸一日かかります。

ここをサボると、雨が降るたびに地面が沈んで、人工芝が波打ってデコボコになってしまうんです。

管理人

プロの費用が高いのは、この「絶対に崩れない土台」を作る技術料と材料費が含まれているからだと思ってください。

意外と見落としがちな「残土処分費」の存在

土を削れば、当然「不要な土(残土)」が出ます。30㎡の庭なら、軽トラック数杯分もの土が出ることもあります。

この土は、一般の燃えるゴミには出せません。産業廃棄物として処分場に持っていく必要があります。

見積もりに「残土処分費」や「搬出費」が入っているのは、ぼったくりでも何でもありません。

管理人

「残土処分費をケチって不法投棄した業者が逮捕された」というニュースもあったので、正しく処分してくれる業者を選ぶようにしましょう。

防草シートやU字ピンなど細かい資材にもこだわる

プロの施工業者は、人工芝以外の資材にもこだわっています

例えば、人工芝の下に敷く「防草シート」は、市販のものの品質はピンキリですが、プロはホームセンターのペラペラなものは使いません。突き抜けの強い雑草もしっかり抑え込む、高耐久なシートを使います。

また、U字ピンは「鉄製」で、長さが「15cm」のものを使用します。

鉄製なのは工事後に適度に錆びて、地面との摩擦が強まることで人工芝から抜けることがないようにするためで、15cmなのは人工芝の縮み防止になるからです。

管理人

こうした「見えない副資材」へのこだわりの積み重ねが、DIYとの金額差につながっているのです。

「他社より安くします」という激安業者のカラクリ

いくつかの業者から見積もりを取ると、たまに相場(30㎡で35万前後)より明らかに安い、「全部込みで15万円でやります!」なんていう業者が現れることがあります。

管理人

元職人として断言します。安さには、必ず理由があります。

彼らがどこでコストを削っているか、想像できますか?

安さの理由は簡単。「見えない地面の中」で手を抜くから

人工芝を敷いてしまえば、下の地面なんて見えなくなります。

だから悪徳業者は、一番お金と手間がかかる「整地」をサボるんです

雑草を適当にむしっただけの地面に、安物の防草シートを敷く。転圧もしないから、フカフカの土の上に人工芝が乗っている状態になる。

これなら、職人の日当も機材代も浮くので、激安で請け負えるというわけです。

その結果、どうなるのでしょう?

最初の1ヵ月は、きれいに見えるかもしれません。

でも、雨が降るたびに地面がぬかるみ、子どもが走り回れば足跡の形に凹んでいきます。一年も経てば、庭はボコボコになり、水たまりができてカビが生えます。

さらに、ペラペラの防草シートを突き破って、雑草が生えてくることもあるでしょう。

こうなると、せっかく人工芝の庭にしたのに、休みの日に草むしりをしなければなりません。

管理人

この状況から修理をするときは、人工芝をすべて剥がして、下地作りからやり直す必要があります。もちろん高い費用がかかるので、「安物買いの銭失い」とは、まさにこのことです。

ペラペラの安物の人工芝を使われることも

もう一つのコストカットの対象は、当然「人工芝そのもの」です。

密度が低くてスカスカの芝や、裏地が弱くてすぐに破れる芝が使われます。

ひどいものだと、ひと夏越えただけで緑色が抜けて、白っぽくて汚らしい庭になってしまいます。

「専門ではない」職人が施工を担当すると安くなる

実は、人工芝そのものは良いものを使っていても、費用が安くなるケースがあります。その要因になるのは「人件費」です。

テニスコートやサッカー場なども手掛けるような「本物の人工芝職人」と、「人工芝も一応できる」という人工芝を専門としていない職人とでは、1日あたりの人件費に2倍近い差が出ることがあります。

つまり、専門外の職人なら、本来の半額程度の費用で雇えてしまうということです。

実際のところ、一般のご家庭の庭では「専門外の職人」が手配されることも多く、私が手伝いに入った際に、本職の職人との「仕上がりの差」に驚かされることもありました。

彼らは専門的な知識が乏しいため、本来必要なはずの接着剤や固定用の釘の量を無自覚に減らしてしまいます。さらに、「本来やるべき工程」を飛ばし、少ない人数で手早く終わらせてしまうケースすらあります。

管理人

結果として人件費も材料費も浮くため、費用が安くはなりますが、当然、あっという間にボロボロになってしまいます。

それでも費用を抑えたいなら、複数社から見積もりをとろう

「プロに頼む重要性はわかった。でも、少しでも納得感のある価格で頼みたい」

そのような方におすすめなのは、複数社から見積もりをとってみることです。

複数の見積書を比べる際のチェックポイントは「内訳が細かく書かれているか」です。

見積書に「人工芝工事 一式 30万円」としか書かれていない業者は、少し慎重になりましょう。

これでは、「何にいくらかかっているのか」「どこかで手を抜こうとしていないか」が、まったく見えないからです。

逆に、信頼できる業者の見積書には、必ず以下のような項目が分かれて載っています。

  • 下地施工費:土を削り、平らに固めるための費用
  • 残土処分費:削った不要な土を捨てるための費用
  • 材料費:芝そのものや防草シート、釘の代金
  • 施工費:職人が作業をするための人件費

もし、他社より明らかに安い業者がいたとしても、その内訳が不透明なら要注意です。

「一式」でごまかして、一番手間のかかる「下地作り」をサボろうとしているかもしれません。

どんぶり勘定をする業者ではなく、作業工程を細かく数値化してくれる業者のなかから、納得のいく価格の業者を選ぶようにしましょう。

10年使うつもりなら、目先の安さより「安心」を買ってください

人工芝は、一度敷いたら10年は付き合うことになる「家の設備」です。

費用面で、DIYや激安業者は魅力的なのはわかります。

でも、その代償として、数年後にデコボコの庭を見て、ため息をつく生活が待っているとしたら?結局やり直しで、倍のお金がかかるとしたらどうでしょうか?

管理人

それなら、最初から適正価格を払って、プロに「完璧な施工」をしてもらったほうが、長い目で見れば圧倒的にコスパがいいです。

DIYでは、貴重な休日の時間がなくなるのに、仕上がりはイマイチで、きれいな景観を保てるのはせいぜい4年です。

一方、業者に任せれば、待っているだけで最高の庭が完成し、耐久力はDIYの倍ほどになります。

管理人

そこで、まずは信頼できるパートナー探しから、最初の一歩を踏み出してみましょう!

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